ヨーグルトの蓋を開けた時に上にある半透明の液体、なんとなく捨てたりしていませんか?
特に水切りヨーグルトを作ると、こんなに!?と言うくらいたくさんの水分が出ます。実はこの液体(ホエー・乳清と言います)は高タンパク低脂肪で栄養価が高い優れた食品なんです!
と言っても使い道が思いつかないからヨーグルトに混ぜて食べる位?
いえいえ、ホエーの使い道は意外と色々あるのです。そんなホエーの魅力と活用術をご紹介しましょう。
ホエーって?栄養価は?
ホエー(ホエイ・乳清・乳漿とも言います)が乳から乳脂肪分やカゼインを除いた液体の事で、簡単に言うと乳の中の固形では無い部分ですね。特にチーズを作る時に大量に出ますが、私たちに馴染みがあるのは最初に書いた通りヨーグルトの上澄み液でしょうか。
乳に酸等の酵素を作用させて凝固させたものをカード(curd)と言い、フレッシュチーズの一種としてそのまま食べる他チーズの原料としても使用します。乳の中のたんぱく質や乳脂肪分を多く含むこのカードを除いた液体であるホエーには、たんぱく質・アミノ酸・乳糖・特にB2とB12が多いビタミン・ミネラルがたっぷりと含まれています。
乳からチーズを作る時に乳脂肪分はほとんどが固形成分の方に含有されるため、残ったホエーは低脂肪・低カロリーです。また乳のたんぱく質の内、チーズとして固まるたんぱく質の80%がカゼインで残りの20%がホエイたんぱく質になりますが、ホエイたんぱく質にはラクトグロブリン、ラクトアルブミン、ラクトフェリンやカルシウムが含まれています。
このホエイたんぱく質は熱に弱い性質を持ちますが性で摂取しやすく、種類の多いたんぱく質の内でも体内での吸収率が非常に良いと言う特性があるので「理想のたんぱく質」とも呼ばれているほどです。ホエイたんぱく質には、筋肉の修復・強化、免疫強化、骨の健康を保つ効果などがあるので積極的に取り入れたいですね。ただし、体内吸収率が高いので運動直後の摂取などは効果的ですが過剰摂取はエネルギー過多になり脂肪に変換されやすいので注意が必要です。
ホエーを食べよう!
さて、そんな栄養価の高いホエーを捨ててしまうのは勿体ない!と言う事でまずは食卓に出してみましょう。
1.ホエードリンク:水溶性のホエイたんぱく質を摂取しやすいのはドリンク形式、熱に弱いので加熱しないのが基本です。
例)炭酸+ホエー、スムージーの材料として、柑橘系ジュース+ホエー、豆乳・アーモンドミルク等の植物性ミルク+ホエー、トマトジュース+ホエー…などなど!
フレンチドレッシングに使用すると優しい酸味が良く合います。カクテルの割り材にする方法も人気があるようですよ。
2.ホエーから作るチーズ!?:実はフレッシュチーズの「リコッタチーズ」はホエーから作られるチーズ。家庭でも簡単に作る事ができます。
ホエー・牛乳(無調整):200ml
レモン汁(酢でも可):大匙1
お好みで塩
材料を火にかけ沸騰寸前まで加熱すると次第に塊が出てきます、カッテージチーズのようにも見えます。塊がしっかり出てきたら火からおろし、粗熱を取ってから濾せば出来上がり!家庭で作れますしホエーを原料としているのでヘルシーです、お試しあれ!
3.その他
肉をホエーに付け込んでおくと柔らかくなります、ヨーグルトに漬けるのと同じ原理ですね。また、ご飯を炊く時に加えると甘味ともちもち食感が残りますし、ホットケーキの生地を作る時に牛乳代わりに使用する事もできます。ただし加熱するとホエイたんぱく質が壊れてしまうので要注意です。
意外?スキンケアにも優秀なホエーの魅力
栄養価も高く良質なたんぱく質源であるホエーですが、実は食べるだけではなく美肌を作るためのスキンケア効果も期待できるのです。
ホエーに含まれる乳清たんぱく質の抗炎症作用によりニキビや肌荒れに効果が期待されるだけではなく、私たちの皮膚細胞の成分と非常に近い性質をもつホエーは肌に負担を掛けずその上安価、まさに「上質な美容液」と言えるでしょう。
ホエーを化粧水として使用する場合は精製水と1:2の割合で混ぜて使います、また薄めずに直接コットンにとってホエーパックにしたりヨーグルトと蜂蜜、岩塩と混ぜてパックを作る方法もあります。
肌の保湿効果をアップさせたり透明感が出た!と美肌に熱心な女性達の間では既に定評があるホエーのスキンケアを是非試してみてはいかがでしょうか?
ただし、乳アレルギーが心配な人や肌が敏感な人は自分の体調に合わせて使用を考えましょう。
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